

6月21日生まれ/ふたご座/A型
1982年2月『ハイスクールB・G・M』でデビュー。代表作に『片道切符シリーズ』『Flower〜フラワー〜』等がある。
デビュー以来、主に「別冊マーガレット」、「デラックスマーガレット」で執筆。 現在は「コーラス」(集英社)にて『チ・カ・ラ』連載中。
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iPod・・・。
今や若者には欠かせないアイテム。
この進化の恐るべきスピードは何なんだろう!!
ポータブルMDプレイヤーや
ウォークマンが世に出て感涙してから、
まだそんなに時間がたってない気がするのですが・・・。
・・・いや、時間がたっているのを
私が認めたくないだけか・・・な?。
昔、昔、最初のにゃんこのトラとミーが我が家に来た頃、
家では音楽はレコードをステレオにかけて聞いていました。
CDなんてそんなものありゃしない時代です。
気に入った音楽を友達に聞かせたいのは、今も昔も同じ。
その頃、音楽に興味を持ち始めていた姉は、
LP(今のアルバム)を買うと、
ラジカセでテープに録音して友達に聞かせていました。
録音は家族総出の一大行事でした。
休日を丸一日使っての一大イベント。
嘘ではありません。
当時の録音は、ステレオでレコードをかけて、
その音をラジカセのマイクで拾う・・・、
なんて、恐ろしくアナログな録音方法だったのです。
いや、我が家だけではないと思うのですが・・・。
*
とある休日、リビングに置いてある
ステレオの前で息を殺し、震えそうに緊張した手で針をもち、
「みんな用意はいい?」とマジで言う姉に、うなずく家族。
姉がレコードに慎重に針を落とすと同時に、一斉に黙る家族。
回り始めるLPレコード。
ぴくりとも動かない家族。
「だるまさんがころんだ」をしているわけではありません。
テープに録音されてしまうので、
A面とB面で約1時間、動けないんです~!。
父が新聞をめくる音も入ってしまうので、身動き禁止。
その間、会話はもちろん、堰やくしゃみもNG。
ドアの開閉音が入るので、トイレも我慢の、
それは、それは、一大イベントでした。
家族一丸となってチカラを合わせないと
録音は成功しなかったのです。
まだ、ちびっ子だった私は、緊張に耐えられず、
にゃんこを抱いている手に力が入ってしまい、
よく、「ぶにゃ!」とにゃんこを鳴かせて、姉にしかられたものです。
いや、わざと鳴かせた訳じゃありません。
・・・多分・・・。
にゃんこが、いたずらするといけないので、
しっかり抱いておこうと思っただけだと・・・。
決して私がにゃんこにいたずらをした訳では・・・。
・・・多分・・・。
にゃんこが私の腕の中で鳴くたびに録音は中止、最初からやり直し。
私は、リビングに居座りましたが、にゃんこはリビングから追放。
(ごめんね、にゃんこ~)。
それでも、途中で、誰かが、くしゃみをしちゃったり、
後ちょっとで終わるって時に、
「ピンポーン」とドアのチャイムが鳴って来客があったり、
それはそれは、苦労したものです。・・・。
苦労に苦労を重ねて、何とか、完璧に録音!。
再生確認!
「良い曲だ~!!」と、家族一同、一安心で聞いていたら、
「にゃ~」といつの間にやら入ったにゃんこの声が・・・。
「・・・・・・」(姉)。
リビングのドアの外で鳴いてた声が入ってる~(涙)。
我が家は、お世辞にも、「良い環境」とはいえない
録音スタジオでした。
その後、ラジカセとステレオも進化して、我が家にも当時の最新機器が入り、
ステレオの出力端子とラジカセの入力端をコードで結べば
直接、録音できるようになり、
にゃんこの声がテープに入ることは無くなりましたが・・・。
ああ、あの苦労はなんだったんだろう?
今や、iPodなるものが出て、パソコンから直接録音できる時代。
にゃんこの声が入り込む隙なんてないですね~。
おそるべき進化!
でも、
丸一日かけて、大騒ぎしながら、
にゃんこを含め、家族一丸となって、
LPを録音していた休日がちょっと懐かしい。
トラとミーが天に召されてから、
暫く、音の合間から「にゃあ~」と、
ガクッとする程、曲を台無しにする
にゃんこの泣き声を、姉と二人で愛おしく聞き返したものです。
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